私のA型体験記 就労継続支援A型事業所~利用までの道のり~

障害者の就労
Lubos HouskaによるPixabayからの画像

皆さん、A型事業所というのはご存知でしょうか?正確には「就労継続支援A型」と言い、障害者が支援を受けながら一般就労に向けて働く訓練を重ねていく場所です。ここでは私の体験も踏まえ、どのような施設なのかなどを詳しく説明していきたいと思います。

■A型事業所とは

まずA型事業所とは、冒頭で紹介した通り障害者が利用する施設です。基本的には障害認定を受けている(障害者手帳を持っている)方を対象としていますが、障害者手帳がなくても医師の意見書があれば利用が可能な場合もあります。

A型事業所は一般の会社と同じように賃金を貰いながら働く場所です。基本の労働時間は最低週20時間以上と定められています。ただし、働く人それぞれの障害に合わせて労働時間や作業内容は異なってきます。

障害者施設のため、職員も障害に対してそれに合わせた対応を取り、相談や体調不良などに対しては随時対応してくれます。

肝心な詳しい作業内容ですが、それぞれの施設によって作業内容は異なります。例えば簡単な軽作業だと商品を入れる箱作りやパンを製造する作業などがあり、事務作業になってくると原稿製作や広告制作など様々で、自分のスキルに合わせた職種を選ぶことができます。

A型事業所はこのような形で無理なく訓練を重ねていき、一般就労に向けて準備をする場所だと思って頂ければ結構です。

■一般的なA型事業所を利用する手順

A型事業所を利用するにあたっては以下の手続きが必要です。

サービス受給者証の申請
地域の生活支援センターへの登録
障害福祉サービス利用計画書の作成
事前調査

A型事業所を利用する際に必要となるものは障害者手帳または医師の意見書、そして一番重要となるものが「サービス受給者証」というものです。サービス受給者証を取得するには、市町村の役場に赴き、取得する為の申請を行います。

同時に地域の生活支援センターにも登録する必要があります。センターはそれぞれの地域にいくつかあり、自分で選ぶことが可能です。

センターで障害福祉サービス利用計画書というものを作成してもらいます。それを生活支援センターから役場に送ってもらいます。

もう一つ事前調査というものがあり、役場から委託された福祉企業(社会福祉協議会など)の職員が直接面談して一日の生活の流れなどの調査を行います。

面談場所としては福祉企業に赴く場合や、赴くのが難しい場合は職員が自宅に訪問することもあります。

この流れを通して初めて申請が完了し、申請から約1~2ヵ月後に役場からサービス受給者証が届きます

ここからは事業所探しになります。基本的にはハローワーク(公共職業安定所)に赴き、自分に合ったA型事業所を探し、一般の企業と同じように紹介を受け面接を受けに行きます

そして採用されればA型事業所の利用開始です。

■A型を利用したことによって~私の場合~

A型事業所は様々な障害を持つ方たちが集まる場所です。一般の企業と違って職員、利用者共に配慮しなければならないことがたくさんあります。

しかし、それによって様々な経験を積んでいき、自分自身を養っていくことができます。障害者だからといって決して自分を卑下することはありません。

わたしも過去は障害の為に仕事や人間関係など様々なことを諦めてきました。一般の世界で生きていくことを諦めたことも何度もあります。

しかしA型事業所に関わったことにより少しずつですがこれまでとは考え方が変化していきました。

障害者だからといって何もできないというわけではなく、やろうと思えばできることはいくらでもあるのです

自分の方向性次第で人生は変わってくるものなのです

障害者施設といってもA型事業所は就労施設でもあるので何でも自分の意見が通るわけではありません。

時間内はもちろん労働をしなければならないですし、周りの利用者との連携も必要となってきます。

そのようにして一般企業でも通用する自分を養っていくのです。A型事業所は自分自身の新しい部分を見出せるきっかけの一つになるとわたしは思います。

■A型事業所のまとめ

皆さんA型事業所というものがどういうものかが少しはお分かり頂けましたでしょうか?A型事業所と言っても施設によって作業内容や職員、利用者も様々です。

合う、合わないは人それぞれだと思います。あくまでもわたしの体験であり全てがわたしの言う通りではございませんので何卒ご了承ください。

この記事が少しでも皆さんのお役に立てれば幸いです。

くじら雲情報局編集部

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