A型というのをご存じでしょうか。これは血液型ではなく、就労継続支援A型のことです。利用するにあたっては、よくわからない点や不安なことがある人もいるのではないでしょうか。今回はA型について、利用方法などを私の経験から実際の例に基づき書いてみました。
■就労継続支援A型とは
就労継続支援A型とは、A型事業所とも呼ばれています。A型事業所は、障害者総合支援法における就労系障害福祉サービスで、次のような人が利用できます。
・就労移行支援事業を利用したけれど企業などの雇用に結びつかなかった人
・特別支援学校を卒業して就職活動を行ったけれど企業などの雇用に結びつかなかった人
・就労経験のある人で現に雇用関係の状態にない人
私の場合は、障害者枠で一般の事業所に就労していたのですが、無理があったためA型事業所の利用を開始しました。
ただ、障害者だけでなく難病の方などにも就労の機会があります。
A型事業所は事業所と雇用契約を結びます。そのため、一般の事業所では就労がむつかしい場合でも、支援を受けながらの就労が可能なので、無理なく勤務することができます。
一方、A型事業所は職業訓練の場でもあるため一般就労を目指す方には、必要な知識や技能を習得することもできます。
ひとくちにA型事業所といっても、事業内容はさまざまあります。農業、製パンから、内職的な仕事をしている事業所などもあるようです。
地域にあるA型事業所の中から、ご自分の興味関心にあう事業所を選択することができればベストです。
そうでない場合も、様々なA型事業所の見学や実習などを通して雰囲気を感じ、自分に合う事業所を選択するのがいいでしょう。
■A型事業所の利用方法とは
A型事業所を利用するにあたっては、以下の施設でそれぞれ必要な情報を得たり、手続きや登録をする必要があります。
・ハローワーク
・市役所
・地域の生活支援センター
ハローワークでは、求職申込をしていない人は、まず求職申し込みをします。障害者手帳がある人は、このときに手帳を見せます。そしてA型事業所の求人情報の閲覧や相談などを行います。
市役所では、福祉サービス受給者証を受け取るための手続きが必要になります。福祉サービス受給者証を受け取るには、認定調査と計画相談が必要になります。認定調査は市が指定する福祉事業所が行います。
地域の生活支援センターでは、計画相談を行います。
市役所へ福祉サービス受給者証の申し込みをしてから、受け取るまでには時間がかかります。
そのため、A型事業所を利用しようと考えたら、1~2か月程度の余裕を持って申し込むのがいいのではないでしょうか。
■A型事業所利用開始までの私の例
私の場合は、A型事業所を利用しようと考えたときに、すでに地域の生活支援センターへの登録は完了していました。
また、近くのA型事業所について、自分なりにホームページなどをさがして、内容を知ろうと考えました。
そのため、まずハローワークで求人票の閲覧をし、興味がある事業所の求人票をもらいました。
次は事業所の見学と体験をお願いしました。興味がある事業所を計3か所、見学させていただきました。
このとき、地域の生活相談センターとの関わりは、私の場合特に重要でした。
それは、事業所への見学の設定や、実際の見学にも付き添っていただけるからです。私は、思ったことを口に出して、相手に伝えることが苦手なため、とても助かりました。
事業所のうち1か所は体験実習もさせていただきました。その中で、自分の興味関心に一番あっている事業所に面接を申し込み採用されました。
A型事業所を決定するとき、できれば自分の興味関心にあっているかというところを中心に決定されるのがいいのではないでしょうか。
私の場合は、福祉サービス受給者証の発行までに、2か月ほどかかりましたが、幸い事業所では、受給者証の発行より早く面接をしてもらうことができました。
実際の勤務開始までは時間が空きましたので、事業所の方からも生活のリズムを崩さないようにとのアドバイスをいただきました。
■A型事業所利用開始までのまとめ
A型事業所の利用を考えてから、実際に事業所へ就職するまでに、私の場合は4か月ほどかかりました。
当初は、もっと早く就職できるものと思っていました。もっとも困ったのは空いた時間をどうするかということでした。私は自身の障害の関係で少し焦りが出ますので、そのコントロールに心を配りました。
この記事を読んでおられるあなたも、ご自身の健康面を考えながら、A型事業所を探すのは大変なことかと思いますが、この記事が少しでも参考になればありがたいです。
こちらのコラムでの就労継続支援A型の利用についてまとめております♪⇩

くじら雲編集部