「心地の良い」コミュニケーションの取り方!

コミュニケーション

あなたは普段から「一緒にいて心地いい人」になれるように心がけていますか?
筆者は人と話すことが苦手で、いつも仕事場では話を振られた時くらいしか話をしません。

そんな筆者が「一緒にいて居心地がいい」と言ってもらえるにはどうしたらいいか?と考え、また他にも同じような悩みを持っている方がいらっしゃるのではないか?と考え書こうと思ったのがこのコラムです。

肩の力を抜いて、できるだけ無駄な気は遣わず、楽しく人とコミュニケーションをとっていくにはどうしたらいいのでしょうか?興味のある方は読んでみてください。

■自分から話しかけたい、だけど話題がない!

「あの人に話しかけたいな……」と思うけれど話題が思いつかない。これはよくあることです。特にコミュニケーションが苦手な人は自分から話題を振ると言うのは至難の業です。

そういうときは‶敵に近し(てきにちかし)〟を使いましょう。どれも無難な話題なので、初対面の人との会話でも活用できると思います。

★敵に近しって?★


て……「天気」 (例:午後から雨になるみたいですね。)
き……「近況」(例:先週、有休をとって旅行にいってきたんです)
に……「ニュース」(例:芸能人の○○が結婚するらしいですよ)
ち……「地域、まわり」(例:駅前のオブジェがクリスマス仕様にライトアップされていましたよ)
か……「体、健康」(例:最近ちょっと太り気味なので、ジムに通い始めました)
し……「趣味、仕事」(例:最近はテニスはやっていらっしゃるんですか?)

順番は特に決まっていないので、この中から「膨らみそうだな」と思うものをチョイスして話題にしてもいいかもしれません。

例えば天気の話題で「午後から雨になるみたいですね」と言ったとします。すると「これから少し雨が続くみたいですよ、嫌ですね」などと相手が返してくれる可能性が高いです。

趣味の話題なら上の例で言うと「テニスって楽しいですか?私も少し体を動かしたくて」と言ってみると、相手が「楽しいしいい運動になりますよ。今度一緒にどうですか?」なんて誘ってくれるかもしれません。

話題に困ったときに使える「てきにちかし」を覚えておいてください。

かといって、どんなに話題が頭に浮かんでも「とにかく人に話しかけるのが苦手なんだ!」という人もいますよね。そういう人は以下の章を参考にして頂ければ幸いです。

■「声をかけてもらえる人」はどんな人?

★声をかけてもらうには?★


人と話はしたい。だけど自分から話しかける勇気はない。そんな人はどうやったら「声をかけてもらえる人」になれるのでしょうか?

★声をかけてもらえるよう心がけること★


1.挨拶は誰にでもはっきりとする

これは日常生活を送っていく上で大切なことですが「好きな人には挨拶をするけれど嫌いな人にはしない」という人や、苦手だと思っている人が挨拶をしてきても無視してしまう、という人もいるのではないでしょうか。

しかし、それでは良好な人間関係は築けません。会話を始めるのも、まずは「挨拶から」です。挨拶をされて嫌な気持ちになる人は少ないと思います。

むしろ「気にかけてくれているんだな」「今日も○○さんの元気な挨拶が気持ちいいな」と思う人の方が多いと思います。

筆者は出勤時、対人緊張から挨拶をすることができず、当然先に職場にいた人たちからも挨拶はありませんでした。しかし今は職場の玄関に朝入るときに「おはようございます」と言うように心がけています。すると、職場にいる人たちが返してくれるので、気持ちよく仕事を始めることができます。

また退勤時には一日働いた労をねぎらうような意味で「お疲れ様でした」または「お先に失礼します」などと声をかけるようにしています。これも最初からできたわけではありません。

同僚より先に帰る時も何も言わず帰っていた時もありました。しかし「挨拶は基本的なマナーだ」と上司に言われたことをきっかけに、少しずつですが「お疲れ様でした」と言えるようになりました。

ただ、まだ声が小さいのでもっと大きな声で言えるようになるのを目標としています。

筆者のように「挨拶をするにも勇気がいる」という人もいるかもしれません。

でも、挨拶をしなかったら会話も始まりませんし「マナーがなってない」と思われてしまうかもしれません。

そのため、朝の「おはようございます」と退勤時の「お疲れ様です」だけは最低限言えるように努力しましょう。

2.声をかけてくれた人を大切にする

いくら「声をかけてもらえない」といっても、1人や2人は声掛けをしてくれる人はいると思います。そういった存在を大切にしていくことが必要です。

例えば相手が仕事がたまっていて大変そうで、自分が手が空いているなら「お手伝いしましょうか?」と声をかけたり、話しかけてくれた時には笑顔で気持ちよく対応するなどです。

そして時には思い切って「一緒にランチに行きませんか?いいお店知ってるんです」とランチに誘ってみたりする。そこで会話に詰まったら、先ほどの「てきにちかし」の出番です。一緒にいる時間を楽しんでください。

また、相手が好きなことに対して自分も興味を持ってみるというのもいい手です。


例えば相手がスイーツ好きだったら、会社の近くのケーキの美味しいお店を探してみたりして、差し入れをしたり、休み時間などに「こういうお店知ってますか?」と何気なく話しかけてみたり。

人は自分が好きなことについて話をするのが大好きです。

そういったちょっとした声掛けで「今度一緒に行きましょう」「次は私の好きなお店のスイーツを紹介しますね」などと話が盛り上がるかもしれません。

こうやって「相手のことを知り、自分もそれについて興味をもつ」というのは対人関係を築いていく上で大切なことです。

相手と仲良くしたいと思ったら、まずは「相手を知る」こと。声をかけてもらったら、また声をかけてもらえるように感謝をし、一緒にいる時間を楽しめるものにすること。


‶ふたたび〟声をかけてもらえるように、また良い対人関係を築いていくには自分で努力するのも大事です。最初は話題探しなどで悩むかもしれませんが、付き合いを続けていけば相手からも話題を提供してくれることだってありますし、心配はありません。

何気ないことで笑い合える関係になれるはずです。

■「魅力的」な人は話しかけたくなるもの

★謙虚な人★


誰かから何かを褒められた時に「そうでしょ?私ってすごいでしょ?」などという態度をとっている人は、なんとなく傲慢な感じがしますし「褒めて褒めて!」と言っているようで、ちょっと距離を起きたくなってしまいますね。

しかし謙虚な人は、何か褒められたりしても「ありがとうございます」「みなさんのおかげです」と謙遜する人が多く、素直に「おめでとう」と言ってあげたくなります。

このように「謙虚な人」は「自分ってすごい!」などということもなく、いつも支えてくれるみんなのおかげ、自分だけの力で成し遂げたことではないという謙遜の気持ちを持っています。

だからこそ周りの人も応援してくれるのですし、困った時には必ず誰かが手を差し伸べてくれるのです。

また、謙虚な人は向上心があります


「自分はまだ勉強しなきゃいけないことがある」と常に探究心を持っているので、上司はもちろん年下の後輩にも分からないことはきちんと聞き、どんどん新しいことを吸収していくのです。

逆に、傲慢な人は人の意見など聞き入れません。自分の思ったとおりにやり、教えを乞うことなどプライドが許しません。

ですから、全部「自分流」で進めてしまいます。その結果、失敗すれば周囲からひんしゅくを買うことになります。

「聞いてくれれば教えたのに」「なんて自分勝手な人だ」と。そんな人についていこうと思う人などほとんどおらず、どんどん周りが離れていってしまいます。


そんなことにならないためにも「謙虚」であること、教えてもらった時に「ありがとう」という感謝の意を示すことは大切だと言えます。

そして、謙虚な人は間違いもきちんと受け入れます。都合の良いところだけ取り入れるわけではありません。

間違っていたら潔く「すみませんでした」と謝る。これは、傲慢な人のように「自分の意見だけが正しい」と思っているのではなく「何かを進める時は人の意見も取り入れるべきだ」ときちんと理解しているからです。

もちろん「難癖をつけるな!」などと怒ったりしません。自分の意見も大事にするけれど、周囲の人の意見も大切にする。そんな謙虚な人は魅力的な人であると言えます。

★自分のスタイルがある人は魅力的★


例えば服装一つとるにしても、流行を追いかけているばかりではなく、自分の顔や体型の特徴をしっかり分かっていて「その人に合う」スタイルを持っている人は魅力的です。


いくら流行っているからといって流行の格好をしてみても、その人に合っていなければ素敵とは言えません。何だかぎこちない感じに見えてしまうこともあります。

それよりも「自分に合った」メイクや服装をしている人は、素敵に見えるだけでなく‶魅力的なオーラ〟のようなものをまとっている気がします。

本当に魅力的な人は自分の「持ち味」を知っており、それを活かす方法も知っています。どんな服装が似合っているのか、髪型はどんなものが自分に合うのか、自分に合う色は何色なのかなどしっかり把握し、それを活かせる人です。

それがその人の「個性」です。個性ある人とは楽しい付き合いができますし、自然と周りに人が集まってきます。また、様々なシーンで輝きを放っています。

自分を魅力的に見せる方法を知っていて、さらにそれを磨いていこうとする人は自分を大切にしているのだな、と思います。

自分の個性を知ったうえでさらに「自分磨き」に力を入れている人や、自分のスタイルをしっかり持っている人とは付き合いたくなるものです。

★他者を認め、褒められる人は魅力的★


自己主張が強い人よりも、他者の良いところを見つけ、それを相手に伝えられる「褒め上手」な人は「私のことをよく見てくれている!」と思わせ、良い印象を与えます。

どんな人にも尊敬できる点はあるもの。それを見つけても何も言わないのではなく‶言葉にして伝える〟ことで相手から良い印象を持たれます。


外見や服装などを褒めるのは誰でもできることですが、本人も気づいていないような点に気づき、そこを褒められる人は「自分のことをよく見てくれている人」として認識されやすいです。

そういった人も、他者を大切にし、肯定感を上げてくれる「魅力的な人」であるといえます。

本人も気づいていないこと、と言ってもそれほど難しいことではありません。毎日挨拶してくれる同僚には「いつも元気に挨拶してくれて気持ちがいいよ」とひと言伝えたり、資料を渡してくれる時に付箋などで工夫してくれる後輩には「いつも読みやすい資料をありがとう」と声をかけるだけでも、相手も気持ちが良くなることでしょう。

‶普段何気なくやってくれていること〟に対して感謝するのも、相手を「褒めている」ことになります。

★自分で自分を褒められる人も魅力的★


他者を褒めることができる人ももちろん魅力的ですが、他者を褒めるにはまず「自分を褒める(認める)」ことができるようになる必要があります。

自分を褒めてあげれば、自己肯定感も上がり、自信がわいてきます。自分を褒めると言っても、小さなことでいいのです。

「今日はちょっと早起きして朝日を浴びれた」

「明日までにやってと言われた仕事を今日中にこなした」

など‶自分がちょっと頑張ったこと〟に対して、プラスのフィードバックをしてあげるのです。

そして、それをアウトプットしていくというのも「自分のことを好きになる・自分を認めてあげられる」第一歩になります。

Twitterのタグで見られるものに「ホメ療法」なるものがあります。しかし内容は深いものばかりでなく「今日は料理を作った」「ウォーキングができた」「行こうと思っていたパン屋さんに行けた」「○○さんに挨拶できた」など日常的に行われていることであることも多いのです。

また「今日あったいいこと・できてうれしかったこと」などを1冊のノートに綴っている人もいるようです。

こういったアウトプットを毎日続けていくことによって、自分のことを好きになり、また自分を好きになることによって相手の「良いところ」にも目が届くようになり、他者を認められるようになります

そういう「他者を認められる人」とは一緒にいて居心地がいいですから、良い人間関係を築いていくことができるようになるでしょう。

あとはコミュニケーションを重ねていくことによって「一緒にいて居心地のいい人」になることができるのだと思います。

■まとめ

「一緒にいて居心地のいい人」や「話題に困ったら」などについて書いてきましたが、いかがでしたでしょうか。

他者と一緒にいて「この人とは居心地がいいなぁ」と思ってもらうためには、まず「自分を知ること・自分を認めること・自分を磨くこと」が必要です。自分のことを嫌っている人の周りには人は集まってきません。

自分という存在を認め、また周りの人たちのことも大切にでき、良いところや尊敬できるところは素直に認めてあげられる。そんな人には声をかけたくなるものですし、付き合いを続けていきたいと思うものです。


より良い人間関係を築くには、自分のことも他者の存在も大切にしていくことがポイントではないのでしょうか。

コミュニケーションをとるにあたってこのコラムが少しでも参考になれば幸いです。

著者 もち猫
福祉系の大学卒業と同時に社会福祉士、精神保健福祉士資格取得。統合失調症。自分の体験談なども織り交ぜながら、主に福祉系のコラムの執筆を担当。