高校卒業程度認定試験って?~勉強方法から難易度など解説!~

高校卒業程度認定試験

今回のテーマは、「高校卒業程度認定試験(以下高認)」について!

高認とは、〝高校卒業と同程度の学力を持つ〟と認められるものです。

これを取得すると、高校を中退してしまったり、そもそも高校に進学できなかった人に対しても大学を受験する資格が与えられるのです。

いじめなどで不登校になった子どもや、様々な理由で高校に行けなかった人たちに対しても大学進学のチャンスを与える制度、それが高認です。

高認って何?どんな制度なの?

文部科学省によると、高認とは、

「様々な理由で、高等学校を卒業できなかった者等の学習成果を適切に評価し、高等学校を卒業した者と同等以上の学力があるかどうかを認定するための試験」

とされています。

以前は「大学入学資格検定(大検)」と言われていたのですが、平成17年より大検に代わるものとして「高認」という制度ができました。

高認になってから変わった事の一つに、高校・高専等に通っている人でも試験が受けられるようになったことがあります。

その為、病欠などで単位が取れなかった場合に、高認に合格することによってそれを補填することができるようになったのです!

筆者は高校を中退していますが、高認に合格し、大学受験の資格を得て、大学に進学しました。

高認に合格すれば、大学・短大・専門学校等への受験資格が得られるのです!

しかしここで注意!

高認に合格すれば、履歴書などには「高校卒業程度認定試験合格」と書けますが、最終学歴は「中学卒業」となってしまいます。

最終学歴を「高校卒業」としたい方は全日制・定時制・通信制いずれかの「高校を卒業する」必要があります

例えば全日制・定時制などの高校を中退されている方でも、通信制高校に編入することはできます。

また高校2年生、3年生で中退された方は、前に通っていた高校の単位を引き継ぐことができる為、1年生からやり直す必要はありません。

なので、高校を中退されている方でも高校卒業資格をあきらめることはないのです。

それでは、ここからは高認の試験について書いていこうと思います。

難易度や受ける事の出来る人は?

まず、受験科目は8~10科目となっており、その人の持っている資格や、高校在学時の単位などを利用する事によって受験を免除される「免除科目」が出てきます。

詳しい免除の要件などは割愛させていただきますが、色々な資格(漢検・英検等)を取っていると、免除科目も増え、他の科目の受験勉強の時間に使えるので有利になる可能性もあります。

試験は年2回、8月と11月に行われます。

高認試験を受けられるのは、「受験年度の3月31日までに満16歳以上(高校1年生と同じ年齢)になる人」です。

受験科目は8~10科目と書きましたが、一度に全部合格する必要はありません。

1回合格すればその科目について合格した、という事実に有効期限はないので、2回、3回と分けて科目ごとに受験することも可能になります。

形式としては、全科目マークシート式。わからない!と思っても、常識で解ける問題もありますので、とにかく全部答えましょう!

高認の合格率は4割程度と低めに感じられますが、これは試験が難しいというより出題範囲が広いから、という方が正しいかもしれません。

出題範囲としては、中学校~高校1年生レベルだと言えます。

自分に合った勉強法を見つけよう!

勉強方法にも様々な方法がありますが、筆者は高認の受験予備校に行きました。そこでは、少人数制の授業が行われており、自分に必要な科目の授業を選んで受ける、というスタイルでした。

筆者は、授業に加え、高認の過去問を繰り返し解いていました。 

繰り返し過去問を解いていると、試験に出やすい部分が分かってくるので、その部分を集中的に勉強し、また他の部分は基礎的な勉強をしていきました。

高認の対策法としては、筆者のように高認受験予備校に通って勉強する、というような方法もありますし、通信制の講座を受ける、自分で過去問の本を買って勉強するなど、勉強法に決まりはありません。

自分の性格や得意な学習スタイル、またどの程度の知識があるかなどによって、勉強方法を考えてみるのも一つの手かもしれませんね。

ここからは難易度についてです。合格点は、100点中40点あたり。なぜ合格点がこんなにも低いのかというと、高認は「多くの人に合格してもらうための試験」だからです!

より多くの人たちに、進学や就職のチャンスが与えられるように作られた試験なのです。

なので、大学入試のように受験者を振るい落とすものではありません。

実際、複数科目受験した中で少なくとも1科目以上合格している人の合格率(一部科目合格率)は、毎回8割以上となっています。

試験の出題形式や傾向を調べ、その出題傾向にあった勉強を進めていけば、そこまで難しい試験ではないのです。

あとは、あなたのやる気次第

高認合格に向けて、頑張っていきましょう!

著者 もち猫
福祉系の大学卒業と同時に社会福祉士、精神保健福祉士資格取得。統合失調症。自分の体験談なども織り交ぜながら、主に福祉系のコラムの執筆を担当。