摂食障害 第1章~命を奪う危険性も!拒食症とは?~

摂食障害

みなさんは「摂食障害」という障害をご存知ですか?

十分痩せていても痩せることにこだわってしまい、食事を摂らなくなってしまう「拒食症」や、食べることでストレスを発散する、また自分の意思で食欲をコントロールできないという「過食症」があります。

今回は「拒食症」について取り上げました。

拒食症は、酷くなると命をも落としてしまう危険な病です。2章に渡って解説させていただきます。興味のある方は是非ご覧ください。

痩せているだけが美しい?社会的風潮と偏見

最近メディアなどでは「痩せていることこそ美」という風潮があると思いませんか?痩せるためのサプリやダイエット本、道具などがテレビでも紹介されていて、「太っていることは美しくない」という傾向があるのではないでしょうか。

女性タレントやモデルも「やせ型傾向」で、メディアに登場する女性はやはり痩せている方が多いと思います。

そんな「痩せ」に関してですが、皆さんは「拒食症(神経性無食欲症)」という病気を知っていますか?

これは、痩せるために必死になり、食べる量を極端に減らしたり、何も食べなくなる、また食べたものを自分で吐き戻してしまう等、とにかく「痩せること」に執着してしまう病気です。

ここからは、その症状や、それによってからだはどんなダメージを受けるのかを解説していきます。

歪んだセルフイメージ 本当は痩せすぎなのに…。

拒食症では、他の人から見れば痩せているのに、本人は「痩せていない、むしろ太っている」と思いこんでおり、自分の体に対して「歪んだボディイメージ」を持っています。

その為

「私は太っているから痩せなきゃいけないんだ!」
「太っている私から抜け出して細くキレイになりたい!」

という強い思いを持っている場合が多いです。

そのような思いを抱く人の中には、食べた後に自分で口に指を突っ込んで吐き出してしまったり(自己誘発嘔吐)、全く食べなくなる、また症状が進んでくると下剤の乱用も行ってしまう人もいます。

拒食症に陥る人の傾向としては

・食べる量がだんだん少なくなる
・友達等と一緒に食事をする場を避けるようになる
・何とか体重を減らそうとして、過剰に運動をする
・食べる量を極力減らす
・標準体重以下であっても、もっと体重を減らそうとする
・体重や体型、鏡に映る姿を何度もチェックする

などがあると思います。

筆者の体験談~とにかく痩せたい!~

拒食症の定義を簡単にまとめると、

1.BMI(体重【㎏】)÷(身長【m】の2乗)が17.5以下
2.かなりの低体重であるにも関わらず、肥満を恐れ、また
 体重増加を防ぐ行動が持続的にある。
3.現在の低体重に対する意識がない(痩せすぎていると思わない)

といったことがあります。(簡略化してあります)

★もち猫体験記★

筆者も、「痩せること」に囚われていた時期があります。拒食症まではいきませんでしたが、自分の体重が気になりだし、毎日体重計に乗って、100g単位で体重をチェックしていました

しかも、「食べ過ぎた」と思った日は、口に指を突っ込んで吐き戻してしまっていました

そんなことを繰り返していれば、体に異常が出るのは当然ですよね。

筆者が拒食気味になって起こった症状としては、頻繁に起こるめまいやたちくらみ、ふらつきなどです。また、食べていない分体力も当然落ちているので階段を使ったり、少し走ったりするだけで息切れがしました。

その他にも、脂ものは一切取らなかったので、肌がカサカサになったり、月経が来なかったり、周期が不安定になったりすることも多々ありました。

そんな症状が出始めて、日常生活を送るのにも支障を来たしてしまい、体力がなくなって外出する際に歩いたりするのも辛く、ふらついて階段から落ちたりもしました

そのような私の様子を見ていた親にも

「そんなことしてまで痩せる必要があるのか!」

と怒られました。

拒食の弊害 痩せたい気持ちから卒業した私

こころも体もキツい日々が続いて、

こんなに辛い思いをするなら、もうダイエットはやめよう」と思い、スープやゼリー等の飲むだけでいい食品から口にするようになりました。

そして食事量を段々増やして、普通の食事を他の人と同じように食べられるようになりました。

拒食から抜け出さなければならない!」と決意し、拒食状態から抜け出せるのが理想ですが、なかなか抜け出せない場合、注意が必要です。

なぜなら拒食症は、最悪の場合死に至ることがある病気だからです。

メディアに振り回されないで!あなたらしい「美」はある

こんな無理をして痩せる必要はありません。メディアなどの「痩せ」を〝美〟とする風潮に振り回されないでください。

あなたにはあなたの、美しさがあります。それを自分で認めてあげてください。

あなたがあなたらしく、健康的な食生活が送れればそれでいいのです。

命を危険にさらすようなダイエットだけは、しないでください。

もち猫からのお願いです。

著者 もち猫
福祉系の大学卒業と同時に社会福祉士、精神保健福祉士資格取得。統合失調症。自分の体験談なども織り交ぜながら、主に福祉系のコラムの執筆を担当。